Yukiyanagiな日々

趣味で創作活動しています。野生動物、北方狩猟民大好き。創作活動の報告や、日々思うことを綴ります。

最近見た心に残っている映画


なんか私がよその作品について語るときってたいがい良くない評価ばかりなんですよね(;´・ω・) 良い作品の場合、よほど強烈でもない限りブログで長々と活字で語ろうとは思いません。良くないと思った作品の場合、それに対する猛烈なフラストレーションが溜まるからこうやって書き連ねたくなっちゃうんです(;'∀')


そんな私ですが、年末に家族が借りてきたBlu-rayで見た映画の中で、こりゃすごいわと思った作品が2つありますので、今回はその感想を語っていきたいと思います。

予めお伝えしておきますが、もろネタバレしてます。ご注意ください。



【その1】帰ってきたヒトラー(2016)

ご存知の方も多いかと思いますが、ドイツで制作された話題作。去年夏放映されましたが、知ったときもうすでに終わってしまっていたのでBlu-rayで見ました。確かに笑えたけど、すごく怖かったです。
なんかのきっかけである日突然ヒトラーが復活。彼のことを知ったあるTV会社の社員の青年が彼を「ホンモノそっくりのコメディアン」としてスカウトし、誤解が誤解を生んで彼は超売れっ子芸人になっちゃうという流れ。
町で人々に今の生活についてどう思うかとインタビューしてるシーンがあるのですが、なんか反応がすごくリアルで演技の感じがしませんでした。映画を見た後調べてみたらやっぱり本当の一般市民だったそうです。ヒトラーに扮した役者とのアドリブ対話だったそうですよ。今のドイツの人の不満とか不安とか、そういうものの上にヒトラーが復活しちゃったらどうなるかみたいなのをマジでシミュレーションしているようでした。
今ポピュリズムが台頭しているといいますよね。イギリスのEU離脱、フランスの国民戦線、ドイツの「ドイツのための選択肢」とか、反EUとか極右思想が高まってきてます。この間大統領に就任しちゃったトランプだって、アメリカ・ファーストを大々的に言ってるし。トランプのせいで全米でヘイトクライムが増加してるってよく聞きますよね。みんな自分たちさえ良ければいいと思ってる。そんな分断されつつある世の中でヒトラーが復活しちゃったら、あんな風にモノマネ芸人(本人はそのつもりないんだけど)しながら大衆の心をつかむようなこと言ったら、皆熱烈大歓迎しちゃうと思います。もうリアルすぎて、めっちゃ怖い。実体としてのヒトラーは現実にはいないけど、皆の心には生きてる。「私は人々の心の一部なのだ」と彼は最後に語っていますが、あれは作者の一番言いたいことなんでしょう。
ユーモアとリアルがうまく融合した名作だと思いますo(`ω´ )o




【その2】鑑定士と顔のない依頼人 / The Best Offer(2013)

こちらもハリウッドではありません。英語で話していますがイタリア映画です。あの「ニュー・シネマパラダイス」の監督の作品です。美術鑑定士の主人公は人間関係がうまくいかず、特に女性と接するのが極端に苦手。どこで何をするにも手袋をはめているし、自分の秘密の部屋にはオークションで不正落札した美人肖像画がズラリ。それを眺めるのが楽しみといった人物でした。
そんな彼のもとに、自宅の美術品を競売にかけてほしいという依頼が来ます。しかし依頼人は電話でのやり取りしかせず、全く顔を見せません。関わるうちに依頼人の女性は家の隠し部屋に引きこもっていることが分かり、しだいに主人公は女性に興味を持ち始めます。彼女と真摯に向き合ううちに彼は女性と直接対面を果たし、とても深い仲になっていきました。
女性の広場恐怖症も次第に緩和されていき、主人公との出会いで彼女も救われ、主人公も今までの無味乾燥な人生に彩りがでて、生き生きするようになります。ところがある日彼の隠し部屋の肖像画がすっかり持ち去られており、女性が暮らしていた邸宅も実は持ち主が別だったということが判明します。そして、自分はあの女性を含め今まで親しく関わってきた人たちからグルで騙されていたということを突き詰められますが、受け入れられず、女性がかつて話していた思い出のカフェで主人公はずっと彼女を待ち続けます……。

この作品、猛烈ツボだったんですよ。この映画のことは私も家族も全く知らなかったので本当にびっくりな展開でした。ああいうストーリーの持っていき方はハリウッドじゃやらないね。もっとそれらしくすると思うもん。本当に前半は、女性の存在が神秘で彼女のことが不憫に思えたし、主人公が彼女に惹かれて次第に変化していくのを喜ばしく思っていました。まあ確かに女性の回復っぷりや仲良くなってからの接近の仕方が急展開だよなとは思ったけど、そういうものかなあと思っていました。ところがどっこいこれらは全部詐欺だったと思い知らされた時、私も主人公と全く同じ思いになりました。「うそやん…」って。
でももしあのまま仲良く終わっちゃったら確かにいろいろ謎は多く残るんですよ。女性が住んでいた邸宅の向かいのカフェにいる、いつも淡々と数字を述べる小柄な女性は何を表しているのだろう。主人公と共謀していたヒゲのおっさんがあまりに報われすぎなくね?って。でもそれらはすべて、この一連の詐欺事件の伏線だったんですよね……。完璧騙されました(;´∀`)



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