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Although the world is full of suffering,
it is full of the overcoming of it.
- Helen Keller

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私は本当の意味で「オオカミ好き」という訳ではないのかも【表現の意図】

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私はまだまだ無名のアマチュア・アーティストなのですが、私についてご存知の方ならば、雪柳アンといえばオオカミだと認識してくれていると思います。(事実アカウント絵がそれを物語っているしねww)

私は自分のブログやサイトで度々オオカミについて紹介し、オオカミをモチーフとした作品をいくつも作っています。だから、端から見ればよくよくのオオカミ好きなんだろうし、私自身も好きな動物は何ですかと聞かれれば真っ先に「オオカミ!」って答えます。

しかし、いつも「オオカミが大好きです」って答えるたび、何か違和感を覚えるんですよ。それは、私は素でいきなりオオカミを好きになったわけじゃないから。私は他にも大好きな動物としてオオヤマネコとかイヌワシとかハリネズミとかがあるんですが、これらに対する「好き」と、オオカミに対する「好き」というのは、そのきっかけや条件が全く違うからです。

大抵の好きな動物については、まず外見の造形に惚れ込みます。可愛いとか、カッコいいとか。その次にそれらの生態や人との関わりや文化について学び、さらに関心を深めていきます。つまり、その生き物そのものを無条件で好きになるのです。

ところが、オオカミについてはそうではありません。私がオオカミについて関心を持つのは「世間のイメージと実態にギャップがありすぎるから」というもの。もしオオカミが他の野生動物同様あまり世間の思い込みが付いていなければ、あまり関心はなかったでしょう。だって私本来ネコ派だし。つまり、特定の条件において興味がある、といったところなのです。

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私はこれまでの10年以上の創作活動、いつも好んでいるのが「世間のネガティブなイメージに光を当てる」ということです。だから、これまで「恐ろしい、凶暴」というイメージを持たれまくってきたオオカミが実はそうじゃないと知ったとき、こんなに創作のモチーフとしておもしろい題材はないって思っちゃったんです。

オオカミという動物は、古今東西さまざまな文化の神話や伝説、言い伝えに登場します。そしてそれらに基づいた世間の認識が、オオカミが世界中で数を減らした大きな要因でもあるのです。

だから私がオオカミを表現するときは常に「世間にネガティブなイメージを持たれている動物の復権」という意識を持っています。だからオオカミが威嚇する顔や、群れの内外で喧嘩している様子などは、それがオオカミたちの自然な営みだとしても、世間のイメージを煽るものだと思って敢えて描きたくないのです。
Twitterでつながっている人たちには、根っからのオオカミ好きさんが何人かいるのですが、彼らはオオカミたちのどんな姿も美しいと思っているし、世間の悪いイメージに対してもあまり拒絶感はないようです。(人にもよるかもしれないが)

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私は真偽の程が怪しい昔からの言い伝えについては、堂々と書いてある本を読むと「偏見を撒き散らすからあまり真実っぽく語ってほしくない」って思っちゃうんですが、ガチのオオカミ好きさんはそれらも興味深い話だと思って受け入れているようです。

また、ポジティブなイメージであっても、「もののけ姫」や「神なるオオカミ」のような、攻撃的なオオカミを描いた作品は好きになれません。ポジティブであれネガティブであれ、世間の「やっぱりオオカミは獰猛だ」っていうイメージを助長するような作品は嫌なんです。

先ほど挙げたオオヤマネコやイヌワシについては、世間の固定されたイメージというのが割りと少ないので、攻撃的な姿を描くのはオオカミほど抵抗はありません。


私がこれまで約6年間、オオカミに強い関心を持ち、オオカミに関する様々な文献を集めてきたのも、「無知と偏見という闇を、真実という光で照らしたい」という、ただその一心でいました。本当に好きというわけではなく、ネガティブなイメージから開放させたいという意気込みだったのです。
そんな私のムキっぷりをご覧になりたい方は、こちらをどうぞ→リンク


なので話をまとめると、本当のオオカミ好きさんはオオカミにまつわるものなら何でも好きで、オオカミのどんな姿も表現したいって思うのでしょうけれど、私にはそれがないので、本当の意味で「オオカミ大好き」とは言えないんじゃないかなーということです。



話が脱線しますが、私、現代アーティストの野口哲哉さんの作品が地味に好きなんです。あの方の作品は、よく鎧兜をモチーフにしたものが多いのですが、何だか不思議と、静かな愛おしさを感じます。
この間池袋にあるジュンク堂で「野口哲哉作品集 ~中世より愛をこめて~」という本を買ったのですが、そこに載っていたインタビューで、野口さんは「侍が好きなんじゃなくて、鎧兜が甲殻類の外骨格に見えて興味深いから表現している」と答えています。そして野口さんのファンには、あまり鎧兜に関心のない人が多いそうです。
やっぱりとかく鎧兜というと、力強さとか、武勇伝とか、そういうイメージが強いですよね。あと、外国人に人気になってからはジャポニズムの象徴になっちゃってるし。だから、野口さんの作品は、鎧兜や侍のファンには望ましい雰囲気じゃないのかもしれません。

だから私の作品も同様で、コアなオオカミファンを喜ばせられるものじゃないと思います。

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