
メイン創作を再開する前に、ちょっとアウトプットしておきたいネタがあるので、今回はその話をさせてください。
今から3年半前、私にあることが起きたの覚えてますか?(覚えてなくていいですよ別にw)
これですよ、これ

20年前のアニメのキャラを描いてしまった【3月訂正版】
はいタイトル通り。1990年代の、あの懐かしい(エモい)感覚に浸りたいと思って、1999〜2000年ごろのとあるアニメの動画を観てたら、かつてチビだったころの自分が抱いた恋心(?)がひそかに蘇っちゃいました。 当時は画力が足りなくて自分で再現できず悔しい思いをしたところを、今ならできると思い、思いっきり現在の画力&自分の絵柄で描いてみました。テンパりすぎて人体バランスしょっちゅう崩れたけどwwネットで見かけた...
私のお絵かきの趣味にまったく存在しなかったキャラクターを、自分の画力とセンスで再現したら面白くなっちゃったって出来事ですよ。惚れたとかなんとか言ってますがスルーしてください。
これきっかけで自分の基礎画力が上昇し、お絵かきスキルに対する自信が前年よりも飛躍したんですけど、基本アニメ嫌いな私がなぜこのキャラクターに此処までこだわったのか、その理由を改めて考え、深掘りします。
当時の記事では男前だったとか、昔の自分が描けなかったものを描けて嬉しいとか言ってますが、そんな程度の話ではありません。実はこのキャラクター、私の独断と偏見によれば、基本的に筋肉バカ(脳筋)系に多いビジュアル、つまり、普通なら私が鼻で笑って無視するような見た目だったからですよ。
極太眉だし特にきれいじゃない目(瞳がほぼ点の三白眼)だし、顔角張ってるし他の登場人物と比べて明らかに肌の色が濃いし、まったく私のデフォルトの趣味ではなかったんです。(多分日本人女性のメジャーな好みでもないはず)

それに挑んだこと、そして、そのキャラクターの雰囲気を自分なりに出せただけでなく、自分の表現の引き出しに追加する価値があると思えたことが大きな発見だったんです。
もちろんこのキャラクターが、アニメの中で普通に登場してくれば、それこそ脳筋系キャラとして振舞っていれば、小学生の頃惚れたこともなかったし、大人になってから描いてやろうなんて気持ちにもなりませんでしたよ。それが、作中では邪な野獣の真の姿として最後に登場したこと、そしてクールな性格だったことから、見た目が好みではなくても惹かれたんですよね。だから大人になって再現してあげようと思ったんですよ。
ただね、今だから言えるけど、このアニメは正直ストーリーも作画もひどいです。四半世紀前の大人たちの妙な気負いが丸出しで「教育テレビで放送されるアニメだから教育的でなくっちゃ!」って感じ。子どもだましなありきたりなキャラ設定や美徳、手抜き設定が目立ち、今のメンタルではとても見られたもんじゃない😂同時期に同じ教育テレビ(現Eテレ)で放送されてたカードキャプターさくらの方が圧倒的にストーリーも絵もよかったし、女子の心を掴むなら絶対こっちでしょう。だからこのキャラクターの事すぐ忘れたんだけど…。
再現したことで昔一時的にハマっていた記憶が蘇ったのと、もともと私の好みではなかったことから、私の趣味を可能な限りぶちこんだらどれだけ面白くなるだろうなーって考えてたんです。それで、仕事や出展の傍ら気分転換に空想してたら、いつの間にか3年もの月日が経っちゃって、今日はその「魔改造」の集大成をお披露目しますね✌️✨
オリジナルから分離した、顔だけよく似た別人を好き放題創作☆
さすがに元のキャラクターをそのまま扱うのは良くないし、何もそのキャラクターである必要はないので、あくまで顔だけそれらしければいいので、別物を創作してそちらを好き放題いじくりました。
大事なのは、さっきも言った通り、「脳筋っぽい見た目にどれだけいい感じにギャップ萌えをつけられるか」「私の好みから遠いところから面白く近づけられるか」ということなので、ギャップ萌えで好感度上がりそうだと思ったものはなんでもくっつけました。
さらに、オリジナルから引き継いだもう一つの要素として「あの見た目でAI(ソフトウェア)」というのも活かし、バーチャルではなく現実世界に出し、「ロボット感皆無のロボット」というコンセプトを強化しました。そして、生身の人間でないことを良いことにメイン創作でも(作品世界の都合上)やれなかったことを、この別人キャラクターに託してみました✨
雪柳アンあるある「プレーンな人間描きたがらない」の究極形です☆
その結果、こんな化け物が出来上がったんだけどね!

髪や眉の色が紫なのはあかんので、思い切って真っ赤かにしました!赤くしたことで顔面周辺は尚の事脳筋臭くなりました。瞳の色が薄くなったせいか目つきも妙に鋭くなってこれは私も想定外です。
当初は翼だけ付けようと思ったんだけど、尾羽があったり、鳥の足になってる方が便利じゃね?と思ってつけたらなんか鳥感全開になっちゃって、遠巻きにはセイレーンかハーピーに見える姿になっちった(笑)
インド系のルックスという設定にしたことで、オリジナルよりもさらに浅黒い肌になりました。今世界中インド人だらけなんで別にいいっしょ👍
エキゾチックなファッションということでしれっとお洒落度を爆上げし、耳飾りやネイルなど、一般的にムキムキな見た目とはあまり組み合わされないものもつけてみました。
鳥人型AI シーカー(Seeker)
これが彼に与えられたアイデンティティと名前です。Seekerというのは以前も他のキャラクターというかコンセプトとして使っていたので、最初は仮名のレベルで気軽につけてたんだけど、これ以上いい名前が思いつかず、オリジナルと同じく「S」と「シ」から始まるから面白くていいか!と思って確定しちゃいました。
Seeker(探す人、捜索者、探究者)という名を持つ通り、普段の仕事は、主に街中で防犯(パトロールや犯人の追跡)、害鳥対策(駆除や追い払い)、災害救助(の手助け)をしています。
しかし、彼の本当の任務は、人とAIとのより良い関係を探すというもの。この見た目からはちょっと想像しにくいですが、彼は本来こちらが目的で作られています。(なので将来的にシーカーのようなロボットが量産される、という事はありません。そもそもこの人作るのにどれだけコストかかってると思う??)
上記に挙げた仕事も、最終的な判断は人間が下さなければならないので、人間とのコミュニケーションは頻繁に行う必要があります。彼もAI(ロボット)である以上、ロボット工学三原則は適用されています。ただ、この三原則をどこまでとするかは人間が決めることなので、意思疎通あってこそ三原則が発揮されます。
高性能なロボットというと、なんでも自己判断できて何でもこなせる、というイメージがありますが、それだと未来の人類アホになるだけだと思うし、人間の尊厳や賢さは保っておきたいので、こういう設定にしました。
ちなみに、人間の介入があって初めて成立するという発想は、このロボットが参考になりました。
(↑こんな可愛くて弱そうなロボットのコンセプトが、あんなムキムキ鳥人ロボに実装されてるんかい!っていうのもギャップ萌えの一種です)
AIなんだから円周率とか無限に答えられるんじゃないの?とお思いになるかと思いますが、シーカーにはそのような設計はされていません。あくまで人とのコミュニケーションを重視し、そこから学習して振舞うよう設計されているので、ネットや電卓でどうとでもなるような事は彼の記憶のリソースには入っていません。それゆえ、彼を(見た目や顔の印象も含めて)「脳筋AI」と揶揄する人もいるようです。
シーカーと接すると、殆どの人は彼には豊かな感情があると感じますが、機械である以上、それらは全て「疑似感情」です。ChatGPTやSiri、アレクサとか見ても喜んだり困ったりする素振りを見せますよね?あれがもっと洗練されたようなものです。疑似的にでも感情を持つことでコミュニケーションが円滑になるため、実装されているのです。
SF映画やアニメによく出てくる「心を持ったロボット」を考えるほど、私はロボットに過度に期待はしていないので。むしろ擬似感情の域だからこそ、面白いものがあるんじゃないかと考えています。

AIに芸術は表現できるのか?【個人的考察】
うちの会社でもちょっと話題になったこの話。AIが生成した絵画がコンテストで1位になったというもの。AI作品が絵画コンテストで優勝、アーティストから不満噴出人工知能(AI)を使って制作した絵画がコンテストで優勝作品に選ばれたことをきっかけに、芸術作品がコンピューターで生成できるのか、そして芸術家とは何かという論議が巻き起こっている。www.cnn.co.jpこの話以前にも、AIが書いた小説が賞を取ったっていう話が...
ビジュアル周りあれこれ
シーカーの飛んでる姿とか座ってる姿はこんな感じ。ついでに、描いているうちに足の形も少し変えました。

シーカーのモデルのキャラって後頭部の髪が異様に立ってるじゃないですか。たぶんあれってリーゼントのすごい大げさにした形じゃないかと思うんだけど、シーカーにおいては空を飛ぶとき風の抵抗を減らすのに役立ってるような気がするんですよ(笑)
そして、なんか元気がなくなるとその髪が寝るんじゃないかって想像して、じゃあバッテリーが少なくなったら垂れてくるって設定にしちゃいました。

鳥人型AIとはいえ、四六時中こんな巨大な翼を持った姿ではかさばるし小回り効かないしってことで、時々普通の人間の姿に「化ける」こともあります。(もちろん、ロボットだから翼や尾羽を外したり、普通の人間の足のパーツに交換するってことなんだけど)

そのとき、髪や目の色が自動で変わります。赤かった髪や眉は青に、猛禽っぽいオレンジ色の瞳は茶色になり、いくらか落ち着いた感じになります。
シーカーは本能的に「人間について知りたい」欲求を持つようプログラムされているので、普段の鳥人の姿では人との関わり方には限界があります。そのため、時々このような「仮の姿」になり、人間のふりをして地域のアクティビティに参加したり開発者と一緒に買い物に行ったりします。
ってことで、オリジナルからはだいぶ程遠い全く別物になりました。冒頭部分別に要らなくね?って気もしますが、まあ、面白いしそれきっかけでこれ考えたんで残しておきます。
本気でまじめに考えて作ってるものじゃないんで、創作の気分転換というか、思考実験のようなものなので、SFやロボット工学に詳しい人に突っ込まれても困ります。というか、そういうの度外視で、思い付きでやってみてこそわかる気づきというものを知りたいだけなんで。